せみまるだいありー。

職業はシリアルママの長男と同じです

イデオンの女たち ハルル・アジバという1人の女

伝説巨神イデオンにどハマりしている。

あのガンダム富野由悠季監督の明らかに子供向けではない世紀末的バイオレンスに満ち溢れた優しいオチ(少なくとも私はそう思う)で有名なあの作品である。作品について説明すんのがだりぃもんでわからん人はググってね!

イデオンの女性キャラ達は揃いも揃って幸せとは言えない。1番酷いのでは?と感じたのはハルル・アジバ。主人公コスモ達と敵対する異星人の女傑である。死んでしまった愛した男に生前素直になれないまま、彼の遺言すら聞けなかった彼女。そんな彼女は妹のカララ…愛した男(しかもハルルにとっては敵)と共に生き、子供を身ごもった女としての幸せを手に入れた妹を許すことが出来ずに、父親からも殺せという圧力をかけられていたとはいえ妹のカララの顔面に銃弾を浴びせ殺してしまうのだ。その後軍の総司令の父に妹を殺したことを告白し、「良くやった」とほめられるが彼女は父に本音をもらしてしまう。けれども父親のドバ・アジバはそんな娘に耳をかそうとはしなかった。彼はハルルに対して男として生まれて欲しかったと思っていたから…しかしその後彼女は父の命令を聞かず、独断専行するように。親子のすれ違いを続ける父に対して最後に最初で最後の革命を行ったのだ。けれど彼女は死んでしまう。 最後のシーンでは愛した男に輪廻転生の因果地平へと導かれていく。その時の彼女はとても美しく微笑んでいる。

わたしがイデオンで1番好きなのはこのハルルです。発動編での声優の麻上洋子さんの鬼気迫る演技もさながら愛した男ダラムに助けを求めるように絞りだした声のシーンも涙無しには見れなかったのです。彼女は革命を起こさなければならなかった。愛した男に思いを伝え、父に貴方の言いなりになるのはもうまっぴらだと言わなくてはならなかったと思うのです。けれど彼女は革命を起こせなかった。わたしも日々革命を起こせない日々が続く中で彼女に自分を投影していたフシがある。けれど彼女は最後にやりたいようにやった。愛した男を殺した奴らに復讐を!!!確固たる意思が彼女を突き動かしたところでハルルの命は燃え尽きる。けれど愛した男ダラムにまた会えたことで彼女の魂は救済されたのでは…?とわたしは希望を抱くのです。f:id:semimarutan:20180804233000p:plain